ギモン研究所|Q.今日のごはん「テキトーでいいよ」って言われたら許せる?
身近でよく聞くやりとりや、巷で話題のあれこれ、SNSでバズっていた投稿など、世の中には数々の「これって実際どうなの?」なギモンがあふれています。
ギモンにこそ、よい企画のタネがある。そして、よいギモンには、みんなが集まり、話し、行動したくなるパワーがある。
そう考えた私たちはこのたび、世の中にある「ギモン」や「違和感」「説」などに問いを立て、実態を調べていく「ギモン研究所」をnoteで始めてみることにしました!
この記事を通して、世の中のギモンと向き合い、今後はギモンから企画を始める、“ギモンクリエイティブ”を目指します。
今回のギモンは…?
第1弾である今回のギモンはこちら!
Q. 今日のごはん「テキトーでいいよ」って言われたら、どうする?
Xなどソーシャルメディアで度々、パートナーや家族に今日食べたいものを聞いた時、「テキトーでいいよ」と答えられることについて、さまざまな声が上がっています。
「冷やし中華“で”いいよ」や「カレー“で”いいよ」といった、作る側としては一定の手間が生じるのに、ラクだと思われているような言い方にも違和感を感じているという投稿も目にします。
こうした、「テキトーでいいよ」に対する違和感や「『テキトー』の正解って何?」というギモンについて調べるために、今回、恋人やパートナー・配偶者と同居している男女1,000人にWEBアンケートを実施し、「テキトーでいいよ」の実態について調べてみることにしました!(*1)
Q. 「テキトーに料理作って」って言われたら?
ずばり、その結果は…?
A.実は、9割以上が「許せる」
「テキトーでいいよ」と言われたら「許せるか?」という質問に対しては、45.5%が「全然許せる」、46.5%が「思うことがあるがまあ許せる」と回答し、約9割が許せると感じているという結果に。
ネット上には不満の声が目立っていたので、これは意外な結果です。
さらに、「テキトーでいいよ」と言われたときの気持ちを詳しく聞いてみると、「特に何も思わない(思わなかった)」が43.7%、「ありがたいと思う(思った)」が次いで21.0%と、2つを合わせると過半数を超えました。
一方で、「イラっとする(イラっとした)」は16.8%、「どうすればよいかわからず困る(困った)」は15.2%、「今後食事を用意するのをやめようと思う(思った)」は5.7%と少数派。
また、言われる頻度も重要であることも分かってきました。
「テキトーでいいよ」と言われた頻度別に調査結果を分析してみると、「ほぼ毎回言われる」「毎回ではないが、頻繁に言われる」層では「今後食事を用意するのをやめようと思う(思った)」「別れることを考える(考えた)」「かなり腹が立つ(腹が立った)」の割合が高くなっています。
たまに言われるくらいなら腹は立たなくても、限度があるのかもしれません。
さらに、「テキトーでいいよ」と言われたことがある割合が、言ったことがある割合を10pt上回るという結果も気になるところです。
言った側は覚えていない/気にしていないということでも、言われた側はしっかりと覚えている…なんてこともありそうですね。
Q.それぞれ「テキトー」の解釈は?
次に、「テキトー」についてどんな解釈をしているのか、「言われた側」と「言った側」双方に聞いてみました。
A.言われた側/言った側ともに「本当にどんな内容でもよい」がトップ。
続いて、言われた側の2位は「出来合いのものや買ってきたものでよい」、3位が「自分で考えられない(決められない)ので、決定や選択を委ねたい」、言った側の2位は「自分で考えられない(決められない)ので、決定や選択を委ねたい」、3位は「出来合いのものや買ってきたものでよい」と、双方の解釈はほぼ一致していました。
一方で、どれくらいの作業量を「テキトー」と見なすかについては、少し「ギャップがある」ことが分かりました。
Q.「テキトー」って言ったら/言われたら料理する?
「テキトーに」って言ったら/言われたら、料理をするかどうか?という質問に対しては、
A.(言った側)「料理はしてほしい」は51.1%
A.(言われた側)「料理をする」は74.3%
「テキトーでいいよ」と言われたことがあると答えた人の74.3%は「料理をする」、そのうち66.2%は「いつも通りに料理する」。実は多くの人が「全然テキトーに作っていない」ことが分かります。
とはいえ具体的には、料理のクオリティーは普段の7割弱で、品数は減らしており、時間も普段よりもかけていないといった結果に。
一方で、「テキトーでいいよ」と言う側で「料理はしてほしい」派は51.1%にとどまり、期待するクオリティはいつもの6割とのこと。「インスタント」「出来合い」「あえて手抜き」でも7割以上が「不満は感じない」という意見でした。
つまり、「テキトーでいいよ」と言われた側は、言った側の意図よりも少し高いクオリティを求められているように感じるようです。
Q. 結局、「テキトー」の正解って?
A.「丼もの・麺類」
「テキトーでいいよ」と言われた側が「出す料理」を自由に答えてもらったところ、一品で済む「丼もの・麺類」がトップでした。
ちなみに「本当に出したい料理は何か?」という問いには、レトルトやインスタントなど「ほぼ加熱だけのもの」で済ませたい派が増える傾向に。
一方、「テキトーでいいよ」と言った側の「出してほしい料理」の自由回答では、「本当になんでもいい」が最多でしたが、具体的な料理を聞いてみると、ここでも「丼もの・麺類」が多い結果となりました。
他に、「自分が好きなものなら」「おいしければなんでもいい」「いつも通りを希望」という声も。
また、「テキトーでいいよ」と言いながらも、「それなりに健康的な料理/手の込んだ料理」や「いつも以上の料理」を期待する人も、少なからずいるようでした。
ちなみに、丼ものや麺類以外の、みんなの「テキトーごはん」を聞いてみました。
〈おまけ〉Q.「テキトーごはん」AIに聞くと?
最後に、おまけでAIに「テキトーなごはん」の正解を聞いてみました。
鍋に具材となる野菜がぶつ切り?そのまま?で投入されて煮込まれている料理。シチューっぽい感じでしょうか。
手前にある黄緑色の物体は、ちぎったキャベツかレタスのようにも見えます。左奥に見えるのは炒め物かな…?右奥は粉…?
タレ…??
そして、細かく切った野菜…?手前にある白くて丸い塊は何でしょう…?スーパーで買ったお総菜に見えなくもないような…。こんなふうに謎の料理をいくつか出してくれました。(画像はCanvaにて生成)
いいアイデアは、いいギモンから
今回の「ギモン研究所」第1弾では、今日のごはん「テキトーでいいよ」って言われたら、どうする?というギモンに着目してみました。
ソーシャルメディアを見ていると、「テキトーでいいよ」と言われて憤る人が多いように見えましたが、実態は少し違っていました。
また、その結果をより深掘りしてみることで、「テキトーでいいよ」と言う側と言われる側の認識の違いが見えてきたり、「テキトーごはん」の傾向が見えてきたり。
許せるかどうかの判断については、お互いの関係性も大切になってくることも分かります。こうしたギモンを深掘りしていくと、新たな企画や商品のアイデアが生まれるきっかけになりそうです。
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