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社外に情報発信できるネタがない…と思ったときに役立つ10のヒント

自社商品/サービスの魅力を伝えるために、社外に継続的に情報発信を行うことは、広報・PR担当者の重要な活動のひとつです。新商品や新サービスが出るタイミングでは情報も豊富にありますが、毎日新発売の情報があるわけではありません。発信できる情報がなく、コミュニケーションの機会をつくれずに悩むこともあるでしょう。

そんな「社外向けに情報発信できるネタがない…」と悩んだとき、社内からネタ元を見つける視点をまとめました。今回は初回版として、BtoC・BtoB企業を問わず様々な企業で活用可能な10個のヒントをご紹介します。

社内に眠っている情報を掘り起こす

情報は、実は社内に眠っているもの。社内のお宝情報を掘り起こし、発信を続けていくことは、メディアや生活者、投資家など様々なステークホルダーの関心を維持したり、高めたりすることに貢献します。

例えば、社内では”当たり前”の取り組みも、社外から見たら「ユニークな取り組み」だったり、社員が知っている“商品の使い方”が、まだユーザーにも知られていない「意外な使い方」だったりすることもあります。

自社商品/サービスのトリビア的な使い方を企業のソーシャルメディアの公式アカウントから投稿することで、時には数万もの「いいね!」がつくことも。

社外発信はインナーコミュニケーションにも寄与

さらに、親近感を生み出すような情報発信は、社外から社内への情報のブーメラン効果も期待でき、インターナルコミュニケーションにも寄与します。

noteでも「#オープン社内報」タグで、本来は社内に閉じていた情報を、外部にも発信している記事を多く見かけるようになりました。会社や社員の様子を知ってもらう情報発信が増えています。

では、ここから10個の視点を紹介します。

視点①:ハウツー・裏ワザ

まだあまり知られていない自社商品/サービスの「思わぬ使い方」といった、ハウツーや裏技を紹介する視点です。社員は自社商品に一番詳しく、”商品の一番の専門家”ともいえます。担当者しか知らない有益な情報発信は、ブランドの信頼獲得にもつながります。

例:食品会社
あまり知られていない、食品を新鮮に保つことができる裏ワザを紹介します!

視点②:ランキング

自社商品/サービスがいくつかある場合、それらを社員が選んでランキングで発表する手法です。ランキング結果とともに、特徴や社員から見た推しポイントなども併せて紹介することで、商品/サービスの魅力を伝えることもできます。同時に、例えばソーシャルメディアなどでユーザー参加型の投票企画を行い、社員とユーザー間でのランキングに何らかの差があれば、その理由についても推測して発信するのもよいでしょう。

例:文房具メーカー
”文具マニア”の社員10人が本気で選んだ「推しボールペン」ランキングを公開!

視点③:歴史

ロングセラーブランドであれば、商品の変遷をまとめることもオススメです。お菓子メーカーであれば「味やフレーバー」の変遷、自動車メーカーであれば「デザインや機能性」の変遷などがあります。商品やサービスのターニングポイントを、当時のブームなど時代背景と掛け合わせて振り返ることで、誰かの思い出や記憶に触れ、ソーシャルメディアでの発話のきっかけも生まれます。また、商品やサービス、企業の歴史を資料としてまとめ、メディアに提供することで、「ロングセラー特集」など取材機会につながる場合もあります。

例:アイスメーカー
今年で30周年、これまでに100種類のフレーバーを発売。 「一番売れた」のは意外にもあの味…!

視点④:社名・ロゴ

社名/商品名/ブランド名など、名前やロゴマークの由来を解説するという視点です。ご自身が好きなブランドや商品は、なぜその名称であるか知っていますか?普段は何げなく愛用しているブランドでも、その背景や歴史を知らない方も多いのではないでしょうか。さらにロゴに隠された秘密も、ソーシャルメディアなどでは「知らなかった」「なるほど、そういうことか」と話題にのぼることもあります。

例:
社名の起源は実は〇〇なんです。ロゴに「あの文字」が隠されているって知っていましたか?

視点⑤:社長・社員

独自の研究開発を行っている人、ユニークな取り組みをしている部署の担当者、社長の知られざるエピソードなど、社長/社員を起点にする視点です。情報を伝えるときに「人」を介することは、説得力を持たせ、分かりやすく伝えるテッパンでもあります。働いている人の顔や声が見えることで、活躍している人材や会社の雰囲気、目指す姿を伝えることもでき、採用広報の効果も期待できます

例:
意外にもこんな変わった部署があるんです。その部署で働く人と仕事内容を紹介します!

視点⑥:制度・賞

福利厚生や社員表彰制度など、社内で行っている「独自の制度」はありますか?その制度が制定された理由や起源をひもといたり、受賞者や制度利用者を紹介したりすることで、それを入口に企業が大切にしている文化やアイデンティティを可視化し、伝えることができます。例えば、人事担当者と一緒に、社員の働き方改革の一環として、企業文化に合った新しい休暇制度を作ってみるのもよいかもしれません。

例:
今年から独自の「〇〇休暇制度」を導入。その理由は…

視点⑦:スポンサーシップ

企業/ブランドがスポンサーする団体(スポーツチーム、団体など)を紹介する視点です。そのスポーツをスポンサードしている理由や、マイナースポーツであればルールを分かりやすく解説したり。例えば、選手から発信してもらうことで、企業側の発信ではリーチできない人にも情報を届けることもできるでしょう。

例:
マイナースポーツをX年前からスポンサード。選手に観戦の楽しみ方を教えてもらいました!

視点⑧:社員食堂

基本的に社員以外は入ることができない社員食堂。社食での人気メニューや特別メニュー、裏メニューなどを紹介する切り口です。普段は知ることができないクローズドな情報はファンやユーザーにとっても関心があるもの。人気メニューから企業文化が垣間見えるかもしれません。

例:
社食で一番人気のメニューはカレー。実は、本社や工場で微妙に味をあえて変えているんです。その理由は…

視点⑨:海外

自社商品/サービスが海外展開されている場合は、海外における商品の評判や使われ方、海外でのネーミングなども活用できます。国内でのイメージとギャップが大きいほど、その情報に驚きが生まれます。

例:食品メーカー
おなじみの商品。海外では日本とは異なるネーミングで売っているんです。そのワケとは…

視点⑩:「〇〇の日」

最後は時節を活用し、逆算的に情報発信ネタを探すアプローチです。世の中に存在する「〇〇の日」から、企業/ブランドとの接点を探し、その日に発信できる情報を考えるのが効果的です。「〇〇の日」は、日本記念日協会のサイトやTwitterモーメントカレンダーなどで調べることができます。

例:
今日は「〇〇の日」なので、自社商品/サービスを使って〇〇してみました!


今回は、「発信できるネタがない…」と思ったときに、社内から情報を見つけるヒントをまとめてみました。実際に社員の方にヒアリングしたり、アンケートをとったりすることも、社内に眠っている情報を掘り起こす近道です。

また、集まった情報を取捨選択する際、企業都合の一方通行ではなく「社会との接点がある情報か」を意識することも大切です。社外の立場から見て興味があるか、「実は…」「意外な…」「初公開の…」といった修飾語をつけて出せる情報か、という観点でチェックするのもオススメです。

〔参考〕
下記の記事では、社内にある既存のリソースを「ちょいズラし」で変身させる10個のアイデアを紹介しています、あわせてご覧ください。


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