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クリスマスやお正月と誕生日が近い人たち。「誕生日まとめ祝い」の鬱憤
SDGsやDEIの視点が重視される昨今、企業価値やブランド価値を向上させるには、事業活動を通じて、社会的な課題を解決することが求められます。
そうした企業/ブランドのPRアクションのヒントになるように、このnoteでは、個々の生活者の中にひっそりと存在しているけど、まだあまり言語化されていない、社会課題のような大きな問題にはまだなっていない、「n=1の鬱憤(うっぷん=モヤモヤ)」を研究する「鬱憤ラボ」として、連載記事を公開しています。
前回の「鬱憤ラボ」はこちら。
今回のテーマは…「誕生日まとめ祝い」の鬱憤
クリスマスにお正月——。12月下旬〜1月初旬が誕生日の人は、年に一度のビッグイベントと日にちが近いが故に、イベントと誕生日をまとめて祝われる「まとめ祝い」の経験があるのではないか?そんな仮説を立ててみました。
実際に簡易調査をしてみると、多くの人が「まとめ祝い」をされた経験があるという結果に。
(調査の詳細は後半へ…!)
記事の前半では、12月下旬〜1月初旬が誕生日の人で、自身の体験談を基に鬱憤を出し合った様子をご紹介します。後半では、イベント近くに誕生日があると答えた20~70代の男女200人に行った簡易調査の結果をお伝えします。
メンバーはこちら。
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3人から実際に出てきた鬱憤を紹介していきます。
プレゼントやケーキ、お祝い会をイベントと一緒にされる問題
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私は、12月22日生まれなので、子どもの頃、クリスマスと誕生日のケーキがまとめられてたのがちょっと寂しかった。クリスマスケーキの上に「おめでとう」のプレートが載せられて相乗りしている砂糖菓子のサンタさんにちょっとモヤモヤ…。
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分かる!私はお正月(1月3日生まれ)だから、学校も職場も絶対休み。自分は他の人を祝うのに、自分の誕生日会はどうしてもスキップされてしまう経験が多くてちょっと悲しいんだよな~!
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僕は冬休みの近く(12月21日生まれ)に誕生日があるからこそ、長期休みにさらに楽しいことが加わるパワーアップ感があって逆にうれしかった!
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なるほど!「楽しいことが一気にくるからうれしい」と思ってる人もいるんだね!
誕生日のお祝いをクリスマスやお正月と一緒にされるのが嫌だという人もいれば、一緒だからこそ特別な印象があってうれしいという人もいるようです。
祝われ方の「不公平さ」を感じている問題。一方、12月生まれを最大限に活用する人も?
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さっきCさんが「自分は祝っているのに祝ってもらえない」という話をしてたけど、そういう「不公平感」を感じてる人って結構いるのかな?
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見返りを求めているわけじゃないんだけど、なんだかモヤモヤしちゃうよね。誕生日は全員に平等にあるものだからこそ、そう思っちゃうのかも?
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そういえば…誕生日とクリスマスでプレゼントは1つでいいから、代わりに兄よりも高いプレゼントを買ってもらったことがある。言われてみれば、その不公平さをうまく利用していたのかも!
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なるほど〜!お正月生まれだと、行きたいお店やケーキ屋もお休みだったりして、他のシーズンに比べてお祝いの仕方もちょっと限定されてしまうところも寂しいなぁ。
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たしかに、クリスマスとお正月でも、そこは差がありそうだね。
誕生日が長期休みやイベントと重なっていない人と同じように祝ってもらえないことを、不公平に感じるという意見が出た一方で、その不公平さをプレゼント選びなどの交渉材料にしているというクレバーなケースも!
こうした鬱憤は、春休みや夏休み、GWなどと誕生日が重なる人も同様に感じているかもしれません。
1シーズンにお祝いごとが集中して疲れてしまう「祝われ疲れ」問題
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さっきAさんが、「冬休みの近くに誕生日があることで楽しみがさらに加わってうれしい!」と言ってたけど、私は逆だな〜。楽しみは一年間の中にちょっとずつ、満遍なくあってほしい!
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そっか、そっちの人もいるんだね~!
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冬のセールとバースデークーポンが一気に来ると、ちょっと損した気分になっちゃうみたいな。
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たしかに!誕生日にクリスマスにお正月に…って、お祝いが続くと、「祝われ疲れ」を感じる人もいそうだね。
誕生日とイベント、一緒にされたことがある人は半数以上
今回出てきた鬱憤は実際に世の中に存在しているのか、簡易的な調査をしてみました。
誕生日がクリスマス前後の12月20日~26日、お正月前後の12月30日~1月5日と答えた20~70代の男女200人が調査対象です。
調査概要
調査手法:インターネットリサーチ(QiQUMO)
実施期間:2024年12月5日(木)~12月6日(金)
調査対象:20~70代の男女200人
調査実施機関:株式会社クロス・マーケティング
まず、誕生日のお祝いをクリスマスやお正月と一緒にされた経験があるか、聞いてみました。
※以下の画像では、構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計しても100にならない場合があります。
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クリスマスに近い人の場合は、「誕生日ケーキがクリスマス用のケーキと兼用になった」という人が54.8%、「誕生日プレゼントとクリスマスプレゼントが一緒にされた」という人が42.7%。
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お正月の場合は、「お年玉と誕生日プレゼントが一緒にされた」という人が50.0%、「ケーキ屋が閉まっており、誕生日ケーキがなかった」という人が30.3%という結果になりました。
まとめられると嫌なのは、ケーキよりプレゼント?
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さらに詳しく聞いてみると、クリスマスプレゼントと一緒にされて「嫌だった」という人は54.0%、お正月のお年玉とプレゼントを一緒にされて「嫌だった」という人は53.7%と、いずれも半数を超えました。
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クリスマスケーキが一緒で嫌だった人は計48.0%、お正月でケーキ屋が閉まっていて、ケーキがなかったことが嫌だったと答えた人は計48.1%。
ケーキよりもプレゼントをまとめられる方が許せない人が少しだけ多い傾向にあるようですが、「許せるライン」は人によって差がありそうです。
クリスマスやお正月に誕生日が近い人の半数以上が「不公平感」を感じている
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イベントが近くない時期が誕生日の人と比べて、「不公平さ」を感じたことがある人の割合は、計53.0%と半数を超えました。
誕生日のプレゼントやケーキをイベント用と一緒にまとめられたり、休み中で祝ってもらえなかったりすることから、他の時期が誕生日の人と比べて「不公平」に感じるようです。
「不公平」を逆手にプレゼントをグレードアップ‥!半数以上は戦略家?!もしくは気遣いの人かも
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自らイベントと誕生日をまとめることで、より高額なプレゼントを希望したという人が合わせて54.0%も!
不公平さを感じている一方で、逆手に取って戦略的に高価なプレゼントをゲットしている人もいるかもしれません。同時に、贈る側に気を使って、合理的にまとめて祝うことを提案している人もいそうです。
一方で、43%は「誰に対してもない」と回答しており、一定数はやはり「別々に祝ってほしい」という希望があるようです。
まとめ祝い、不公平感を解消するには…?
今回はクリスマスやお正月に絞った鬱憤でしたが、他の季節でも、お盆期間や祝日などと「まとめ祝い」をされた経験のある人はいそうです。
また「祝われる側」だけでなく「祝う側」も、相手の誕生日がイベントと近いことでプレゼントをほぼ同時に2個用意したり、ごちそうを短期間に二度用意したりと、苦労がありそうな予感。
それぞれ状況は違いそうですが、今回の「鬱憤ラボ」の参加者からは、不公平感を解消するために、こんなアイデアが出ました。
■参加者から出てきたアイデア
・12月や1月など、セールの時期に重なっている誕生日の人向けのバースデークーポンは、有効期限を翌月までにするなど、長めに設定する
・「一緒に済ます」のではなく、2つのイベントを重ねることでより特別な祝い方ができる、誕生日とシーズンイベントを一緒に祝う専用のスペシャルケーキを販売する(二段になっていたり、賞味期限が長くなっているなど)
今回の参加者からは、「まとめ祝い」に対して、不公平感を感じているものの、その不公平感についてわざわざ主張しにくい、という声も上がりました。
しかし、これは当事者でないと、なかなか分からない鬱憤であるのも事実。
だからこそ、「当事者ではない人」がその鬱憤に気付く機会になったり、当事者の気持ちをチャーミングに伝えられる、もしくは代弁してくれるツールがあると、楽しく解決できそうです。
「みんなの鬱憤ラボ」は毎月違うテーマで、ワークショップの参加者から出てきた鬱憤を紹介していきます。
今回ブレストに活用した「鬱憤構文®ワークショップ」は、補助フレーズが印刷されたカードを使うことで、鬱憤を発想しやすくし、ブレストを活性化させる効果があります。企業やブランドのPRアクションのアイデア発想やインターナルコミュニケーションを目的に、さまざまな企業で実施実績があります。
鬱憤構文®ワークショップの詳細はこちら。
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